「生徒の為なら死ねる」~人生のコンパスを持つ重要性~
「生徒の為なら死ねる」
年末年始、地元の飲み会で教員をする親友がそう話していました。
普段決して自分のやりたいことではない仕事をこなし、土日を楽しんでいる私には衝撃的な言葉でした。
「生徒の為なら死ねる、奥さんにもいつも言っている」
「奥さんには、『私もいるんだからそんなこと言わないで』ってよく言われる」
教師の「働き方改革」が叫ばれる中で彼は冗談でなく、真顔で私に言うのです。
彼は家庭も持っており、子供も今年生まれます。
仕事の為に死ぬことなんて到底考えられない私は彼に何故そんな思いを持っているのか聞いてみました。
熱血教師であった父の存在
彼の父親は地元で有名な教員です。地元で手が付けられない不良にも一目置かれるほどの熱血教師。不良達を決して見捨てることなく真っ向から向き合っていたようです。
そんな父親をそばで見る中で彼の中で教師になりたいという願望が芽生えます。教師のお手本は父親。教師とは生徒に全力で向き合い守る存在。
彼は幼少期に教師になりたいという夢を持ち、小中高大と成長しても理想の教師=父親のようになりたいという思いはぶれません。
そして教師になった現在でも同じ思いを持ち続け、教壇に立っています。
「父親のような教師になりたい」
その強い思いから、生徒の為なら死ねると大真面目に話すのです。
彼の一日のスケジュール
彼の一日のスケジュールも衝撃的でした。
4:00 起床
4:00~6:00 勉強
6:00 登校(授業の準備、事務作業)
9:00~20:00 学校業務&部活
22:00 就寝
一般的な教員のスケジュールではないとは思います。
普通に見るとブラックな労働時間です。教員は残業代が給料に含まれているため、いわゆる残業代はでません。部活動についても手当ては数千円程度です。
加えて休日も部活の顧問をやり朝6時~正午までの練習がざらにあるようです。
彼に金銭面、労働時価について聞いてみるとこう回答が返ってきました。
「好きな事をやってるから不満も何もない」
人生で大事なものを決めている強さ
彼の姿を見て、思い出したのはshowroom社長の前田裕二氏の兄の話です。
著書「人生の勝算」の中でこう語ります。
僕の兄は結婚していて、子どもが二人います。兄は、しばしば仕事を午前中で終えて、午後の早い時間に家に帰り、子どもをお風呂に入れたり、一緒にゲームや公園で遊んだりしています。なぜ兄に言及したかというと、前述の「価値観」(決めるとは何かを捨てること)という観点で、兄ほど軸が定まっている人を、他にあまり知らないからです。
僕が彼のことを尊敬している理由は、「決めているから」です。他のどんな事柄よりも、家族に時間を使うこと、家族を大事にすることに、「決めている」。
兄は変わらず、恐ろしいほどの一貫性を持って、「家族がすべてに勝る」「仕事より遊びより家族」という姿勢を貫いている。ある日、外資系の化粧品大手から高額給与のオファーが来たときも、
彼は全然興味を持ちませんでした。自宅に届いたオファーレターを見ながら、 「スキルが一定の前提なら、給料が2倍になるということは、働く量が2倍になるってことだろ。捨てといて」と一蹴(したのです)。
前田氏の兄は家族が人生の中で最優先という軸を決めています。一方前田氏は仕事を最優先にすると決めています。
どちらが上か下かではなく、大事なのは何が人生において最優先かを決めていること。
まさに教師をする彼も最優先は生徒と決めている、それゆえ不満なく幸せに生きていけるのだと思います。
人生のコンパスを持つために
自分の人生の軸=『人生のコンパス』を持つことは重要です。それゆえ私を含む凡人は、『人生のコンパス』をもつ人には憧れてしまいます。
前述の前田氏の最新本「メモの魔力」ではメモを活用した自己分析、人生のコンパス探しができる本となっています。
この本には、巻末に自己分析の質問がなんと1000問も載っています。前田氏は就活時に自己分析をノート50冊分やった自己分析の鬼です。
この本を使って「人生のコンパス」を見つけていきたいと思います。